受動態とは
受動態とは、「〜される」と訳されるものです。
Be動詞+過去分詞で成り立ちます。
受け身の基本
She loves me.
(彼女は私を愛しています。)
上記の文が能動態(普通の文)になります。
これを、受動態にすると、
I am loved by her.
(私は彼女に愛されている。)
になります。
受け身の文を作るときの注意点
過去分詞
まず、過去分詞の形をしっかりと覚えておく事。
Loveの場合は、love(原形)、loved(過去形)、loved(過去分詞)で、過去形と過去分詞形は形が一緒ですので簡単ですよね。
上記のパターンの物の以外に、
speak-spoke-spoken
come-came-come
cut-cut-cut
のパターンがあります。動詞を覚えるときに、過去形だけでなく、過去分詞も覚えておくと良いでしょう。
by 目的格
もう一つの注意点は、byの後ろは目的格が来るという事です。
ここでつかわれているbyは「〜によって」という意味を持ちます。
×by he, by I, by they
◎by him, by me, by them
ですので、気をつけてくださいね。
先ほどの文であれば、
I am loved by her.
(私は、彼女によって愛されている)
という訳になるわけですね。しかし、これも日本語としては少し不自然。
ですから、
(私は、彼女に愛されている)
ぐらいの訳し方の方が無難かもしれません。
byはいつも必要か?
上記の答えはNOです。
基本は、be動詞+過去分詞+by行為者
となりますが、by以降は時と場合によっては要らないんですね。
特に、当たり前の話をするときです。
例えば、
People in Japan speak Japanese.
→△ Japanese is spoken by people in Japan.
→◎Japanese is spoken in Japan.
となります。
わざわざしなくてもいいことはしない合理主義の考え方が英語と言う言語にも表れていますね。
日本語に惑わされないように
(その窓が壊れている)
さあ、これを訳すとどうなりますか。
The window is breaking.
The window broke
と答えた方は注意が必要です。
窓は、自分から能動的に壊れるものではありませんので、「壊れている」という日本語が実はおかしいんですね。
窓は、自ら壊れる物ではなく、誰かに壊される物です。ですから、
The window is broken.
がこたえになります。日本語は、受け身があやふやな言語ですので、自ら何かをする主体なのかしっかり考えて文を作りましょう。
※実は、受け身は全て能動態で表す事が可能です。それゆえ、学術的な文章などにはよく使われるものの、口語では私達が思っている以上に使われない文法と言えます。行為者が特定できない場合には、使用される傾向にあります。
応用:SVOOの場合
まずSVOOの意味が分からない人は、下記の「文法の解説」をご参照ください。
I gave her the scarf.
(私は彼女にスカーフを与えた。)
これを受け身にするとどうなるでしょう。
まずは、日本語。
(彼女は私によってスカーフを与えられた。)
英訳すると、
She was given the scarf by me.
になりますね。
それでは、この日本語を英訳するとどうでしょうか?
(スカーフは私によって彼女に与えられた。)
The scarf was given to her by me.
と人の前には、toがはいります。TOEICなどの試験を受ける方は覚えた方がよいでしょう。
応用:SVOCの場合
We call her Yumi.
(私達は彼女をゆみと呼ぶ)
これをまずは日本語で受け身にすると、
(彼女は私達によってゆみと呼ばれている。)
になります。
She is called Yumi by us.
となります。
応用:間違えやすい受け身
He looked at me.
→I was looked at by him.
能動態の文でatが入っていますから、受動態でも忘れないようにしてください。
My boss took care of the trouble.
→The trouble was taken care of by my boss.
こちらもofをお忘れなく。